友達をみんなプロレス女子にしたいんだもの!

プロレスファン初心者女子がプロレスの面白さを非プロレス女子に普及すべく頭を整理する為のブログ

プロレスと総合格闘技

プロレスファンになる前、私はどちらかというと総合格闘技派女子でした。単純に強い物が勝つ、というシステムは分かりやすいですし、命を狙える級の技の数々も怖い物見たさでドキドキします。試合が始まればガチンコ勝負なので緊張感が半端ないですし、下手すれば開始早々キック一発、パンチ一発でKOなんて事もザラです。

ただ、私がどうしても苦手だったのは、片方の選手が優勢になって相手をボコボコにしているシーン。勝敗を決める為に攻撃するのは当たり前なのですが、どうしても見ていられない心境になってしまうのです。KOでのされるシーンも同じで、やられた選手が意識を失い、ダラリとリングにのびているシーンは非常に胸が痛みます。それは単に絵面が痛々しいからというのではなく、強いはずの選手の弱い部分を見てしまった、という気まずさの様なものもあるかもしれません。

それでは、プロレスはどうなのでしょうか?

こちらも真剣勝負で強い物が勝つ、という仕組みは同じなのに、そこまでの不快な印象を感じた事がないように思います。それは何故なのか?

プロレスと総合格闘技を考えた時に、大きく違うのは「技を受ける」か否かではないかと思うのです。

「受ける」とはもちろん、相手が技をかけると分かった上で、きっちりかかる、という事で他の格闘技にはない特殊な部分です。

総合は選手がお互い攻め合う一方向→の関係なのに対し、プロレスは技をかけて受ける、の二方向⇄の関係があります。

これによって、相手に攻撃をされても一方的にやられっぱなしではなく、やり返すチャンスが生まれます。もちろん相手がどんな技をどの程度かけてくるかはわかりませんし、一方的にやられてしまう事もありますが、上手な選手ほどバランスよくかけ、かけられている気がします。

もう一つ観ていて違いを感じるのは、限界まで試合を続けられるかどうか。

もちろん総合も限界まで拮抗する試合もあるとは思いますが、基本的に隙の狙い合いが主軸となる為、体力の限界を迎える前に決着が着く事が多くなります。

一方プロレスは隙を見せないというよりは、隙を与えてあえて受ける、それを受けた上でさらに技をかけ返す、というある意味勝ち負け以外の勝負があり、最終的に体力の続かなくなった者が負ける、という限界の美学があるように思うのです。

よくマンガでヤンチャな男子がタイマンで殴り合い、お互いボコボコになって倒れこみ、空を見上げながら「お前なかなかやるな」「お前もな」と認め合う、アレですね!

立ち上がれないくらいヘロヘロになってもなお、派手な技をかけにいく選手の姿は勝ち負け以上に心を揺さぶります。

相手の技を正面から受けて立ち、その上で相手に挑む、これが他の格闘技とは大きく違うプロレスの魅力のひとつなのかな、と勝手に思っています。